クラス替え〜散髪〜ひげ剃り

すごく楽しかったクラスだったのだけど、担任の先生が自由奔放な人過ぎて解任されることになった。さすがにいきなり変わるのは都合が悪いので、クラス替えとともにやめることになったらしい。すべての授業を僕らは担任の先生に受け持ってもらっていたので、おそらく小学校だった。クラス替えの日が来るまで、先生と僕らは遊びまくった。毎日毎時間外にでて散歩し、遊びまくった。遊びまくったけれど、時折先生が「なにすればいいんだろうな。。。」といって涙を浮かべているのが悲しく、僕らは気がつかないふりをして遊びの提案をし雰囲気をごまかすのだった。
あまりにもクラスに人がいないとやばいんじゃないか、3時間くらいずっとクラス空っぽだし、ということでクラスの仲間ら半分くらいで教室に戻ることにした。するとクラスの友達は高校の友達で舞台も高校っぽい様相を帯びてきた。
僕は髪を切ってイメチェンした。俗にいうおしゃれ坊主っぽい髪型になり、チャリ毛も満載。ハットもかぶり、なんかB-Boy風の格好になった。意気揚々と学校を闊歩していると、友人の美容師に出会う。「ごめんごめん時間がなくって他で切っちゃった」と詫びると「ああ、別にいいよ。また今度来てよ。てか、おまえなんかかっこ良くなったな!なんかチャラいけど」というようなことを言われた。
教室に戻ると体育が終わった設定らしく、みんな体操着から制服に着替えだした。僕も着替えていると友達が「おう恋愛活動報告してくれよ」と言い出した。なんだこいつ何言ってるんだと思ったが、友人のM君が「おれは週末に合コンいってきたよ。○○さんは脈ありっぽいぜ。地道に攻めるぜ」と言い出した。「あーそうそう。そういや俺とM君は先週末にそういうのあるから成果発表することになってたんだっけ。思い出した」とやけに説明臭い台詞を言い、自分も恋愛活動報告をした。「いやーSさんは脈ありと思ったんだけど、メール返ってこねえ。他の子はとくになんもなし。だめだったわ。」「そうかーお前は男からはおすすめなのになー」と慰められる。そいつらをふと見ると、僕の評価が★の数で分かるシステムになっていて、僕は★3.5になっていた。まあまあよい評価されてんな、と思いうれしくなった。
着替え終わり教室に戻ったら部屋の入り口でクラスの女子に出会う。そこそこ仲が良いはずなのに異常に対応が冷たい。え、なんで、と評価を見ると★が1.5になっていた。前はもっと★があったはずなのに、、、と、理由を聞こうにも無視されてどうにもならない。でも、僕に聞えるように他の子と僕のことを喋っている。「なんか自分に自信がない感じだよね。あれが楽しかったのに。もうだめじゃんねー」などと言っていた。僕は髪を切ってイメチェンしかっこよくなったし、またどんどん変わっていくぜってことを伝えようと、その子の肩をつかみこっちに振り向かせた。その子の顔には髭が生えていた。もさもさ生えている訳ではなかったけれど、駄目な感じでところどころ剃り残しがある。あまりにも見ていられなかったので、その旨を伝えるとその子はさっきまでの態度なんてなかったかのように恥ずかしがりだした。ひげ剃りなら持っていたので貸してあげようとしたが、怖いー怖いーやってよーと言われたので仕方なくやってあげた。怖いも何も、人の髭を剃るのは初めてなので、こっちのほうが怖いんだけど、がんばって剃った。一回刃が滑ったが切れなかった。最初は緊張し体がこわばっていたけれど、だんだんと慣れたようでなんか抱きつかれた。抱きつかれると距離が近くなりすぎて、髭を剃るのが難しかった。