やはり合宿

合宿から帰る日。みなで遠くまで遊びに行ってしまっていて、帰りのバスの時間に間に合うかどうか微妙な感じ。皆でダッシュで宿舎に戻っていく。途中から競争が競技になってきて、なんかレースをしていることになっていた。僕らは遅いグループになっているため、マラソンで遅くゴールする人たちが応援されるみたいになっている。TV中継とかもされる始末。
いつのまにか一緒に来ていたはずのみんなともはぐれている。次々にゴールしていく仲間たち。(なぜかTV中継が見えている)僕は遅いグループ内でもかなり最後尾な感じになっているようだ。うねうね曲がるいろは坂ような道を下山していく。(箱根駅伝のイメージ)。雪が降っている訳じゃないのだけれど、道に雪がどんどん増えてきて気をつけて走らないと転落死の危険性があるくらいになってきた。車もスリップして人を轢いているようで、カーブのたびに赤く染まった雪が路上に広がっている。死体は見つからない。が、遊園地で風船を配っているようなウサギの着ぐるみたいなウサギ(人間ではないけど人の形)は死体があった。道路の真ん中で思いっきり轢かれていてぺっちゃんこ。白い毛が血に染まってピンク色になっていた。「生ハムみたいだねはは」とギャグを飛ばすもあまりにすごいことになっていて、いっしょに励まし合いながら来ていた友達も特に反応を返してくれなかった。
気をつけて走っていると、だんだん雨がひどくなり(さっきから降っていたようだ)道が川のようになってきた。常に10cmくらいの水が流れているため、足がとられ体力を使う。走る道にもさすがに交通整理のおじさんらが出てくるようになった。
最後のT字路にさしかかる。僕はT字の縦棒の部分から向かっていて、T字を左に折れればもう宿舎なのだけど、T字の横棒に流れる水の量が半端じゃない。濁流。交通整理のおじさんが叫ぶ「どうしても通りたいなら!向こう岸に飛びついて行け!」濁流は濁流なのだけど、幅は1mくらいしかないので、道路の壁というか土手に張り付いて進めばなんとか進めるようだ。水を飛び越え土手っぽいとこしがみつき少ない足場を横歩きで進む。雨で滑りやすく神経を使う。
横歩きで進んでいたら、だんだんと少ない足場が綱渡りになってきた。体育館によくある張りだしてだせるあのネットの上を伝っている状況にいつのまにか変化していた。それで体育館を端から端に行くことになっていた。最初はコツをつかめなくて視聴者をどきどきさせたけど、途中からコツをつかみ(トイレットペーパーを巻き取る動きだ!)すごいスピードで進めた。観客総盛り上がり。端までたどり着き完成の中地面に着地。
ゴール後のインタビューが始まるようだ。なにかおもしろいことを言うべきか、無難にこなすべきか。今まであんまりメディアに出ていなかったから、ここで今後のキャラが決まる重要なところだな、とか思ってたらもうインタビュアーが来ていて、僕に話しかけてきた。「××××?」「え?なんですか?」インタビュアーは僕の返答が失礼に当たると怒りだし、インタビューすることなくどっかに行ってしまった。先輩が来て「(ネクタイをきゅってやる動作のところに手をやりつつ)これ。こういう風に手を添えてって言ってたんだよ」と教えてくれる。「申し訳在りませんが、聞き取れなかったので、もう一度お聞きしてよろしいですか?」とか敬語を使って聞かなくちゃいけなかったのかと思った。
僕よりも遅い人も少しいるらしくちらほらゴールしてきて拍手で迎えられる。たいてい体力なさそうな会社の先輩たち。しかし、なぜかマークザッカーバーグも汗だくで走ってきた。ジーパンに赤いTシャツというまさになんかザッカーバーグのイメージ通り。かなりぜいぜいいってた。