注文の多い喫茶店

まず入ると喫茶店なのかどうなのかわからない。雑貨屋さんのような感じでもある。最初入ったときはプラモやだと思った。外にプラモの箱が積んであったからだ。けど中に入ると、テーブルが2〜3こあって、しかも棚にはおしゃれ雑貨がならんです。原色のスマートなフォルムのなんか役にたたなそうだけど、かっこいいものばかり。けど、やってる人が汚いおじいさん一人。60〜70くらいのじじいでやたら気さくに話しかけてくる。商品を選んでいるそぶりを見せると何も話しかけてこないのだが、ひとたび離れると世間話をうだうだうだうだしてくる。長い。しかも、注文するまでは返さないらしい。しかたなくコーラを注文して一気に飲んだ。帰ろうとすると「保険証ある?」「ありますけど?」「じゃ出して」「えっ?」「いいから」強引に奪われ代わりに預り証をくれた。「なんなんすか!保険証なんて大事なもんとられちゃ困りますよ!!」「そこはあれよ。言わずもがなってやつさ。ただの趣味だから気にすんな。外にかけてあるやつみろや」外にでて、雨ざらしになった汚い手紙差しみたいなのを見てみると、いろんな客の保険証預り証が別々に刺さってた。僕のところだけ保険証がある。あーたてまえなのね。持って帰って良いんだね。けど、意味ないね。ふと、気がつくが、どの客のところにも一枚のメモ用紙が挟まってる。客の印象を一口メモしているようだ。僕のを見る。「たまに内的に」