具体化におけるツッコミの分類

駅のエスカレーターに乗ったときに、2〜3こ上の段に、ホットパンツに半袖の小麦色ぴちぴちネーちゃんがいた。むちむち。別にそこまで暑い日でもなかったので、もろに夏真っ盛りの格好に面食らって心の中で突っ込んでしまった。


「×××××かよっ!!」


人はどの程度、突っ込むパターンがありうるのか。それが今日の課題である。ちなみに突っ込みのモデルとしては三村突っ込みで統一させていただくことにした。分かりやすいからである。
まず、ありきたりな「夏かよっ!」これはこれで、まさにオーソドックスで、大衆の受けを取れそうだ。まあ普通の突っ込みとして何回でも使えるだろう。
次が「海かよ!」これは、夏=海という発想からたどり着くツッコミだ。1レベル上の具体化であり、そこそこ発想の飛躍が見られるのだけれども、どうにもレベルが弱い。夏=海というのは、もうレベルが上というより同格くらいなので、たいしておもしろさは上がってないように思える。別の言い方としては「南国かよ!」「プールかよ!」などが考えられよう。
さらに次のレベルとしては「沖縄かよ!」が挙げられる。夏=海=沖縄という2レベル上の具体化だ。範囲を狭めると言うか、何個かの発想の飛躍がおもしろいと言われていることから、これはまあまあだと思う。(ちなみに、僕が最初に思いついたのはこれだった。)相手が考えうることを、言葉にして共感させ、なんとなく楽しい・笑えるというレベルから言うとここまでが限界と考えられる。他の例としては「ハワイかよ!」「バリかよ!」「グアムかよ!」などが挙げられるが、ハワイくらいまでが関の山だろう。バリ・グアムはまだ使えないような気がする。
僕としては沖縄くらいで止めといていいと思うのだけど、無理やりに次のレベルを考えると「ゴーヤか!」というものが挙げられる。夏=海=沖縄=ゴーヤチャンプルーという流れで3レベル上の具体化だ。すこし無理があるが、自分でおもしろいと思っているようなマニアックな笑いを求める人ならば、笑うかもしれないので、これは時と場合によって使い分けていく必要があるだろう。他の例としては「ミミガーかよ!」「マカダミア!!」などか。マカダミアなどは言葉の響き自体にちょっとパワーがあるので、勢いで乗り切れば、そして聞き手が受け入れてくれれば、笑えないこともないかもしれない。
最後に、考えうる究極レベルのものは「チャンプルーかよ!!」ということになる。これは夏=海=沖縄=ゴーヤチャンプルー=チャンプルーという、あえて沖縄の代名詞になりつつある「ゴーヤ」をはずし、チャンプルーという炒め物を意味するところだけを言うことで「そ・こ・か・よ!」という思いを起こさせることが狙いである。4レベル目ともなると、もはや考えた僕でさえおもしろくないので、これをすべて汲み取ってくれて、笑ってくれる人はこの世にいるかいないか、というくらいのレベルだろう。もし笑ってくれてるならば、その関係は気持ち悪い関係か、もしくは、相手が話を聞いていないかなので、そういったバロメーターとして使えるのかもしれない。


結論としては、夏〜沖縄までが実用に耐えるレベルだということだ。これを応用することで、いろいろなツッコミが自由自在になるので、ぜひともお試しいただきたい。その際、テンションは高めにすると吉。