今日は久しぶりに人に道を聞いてしまった。何がしまった、なのかわからないがとにかく、道を聞いた。おばちゃんにきいたのだけど、とてもこころよく教えてくれて、なんていうか気持ちがあったまった。俺の中に一陣の風が吹いた、そう、ちょっとはやめの春一番が・・・。といったところ。

「ここの道をまっすぐ行って、2つめの踏切を曲がって突き当たったら左折、大きい通りに差し掛かったら右折・・・
・・・で、たぶんだいたい着くはずよ。」
「ありがとうございましたー。だいたいわかりました。(まてよ?ここで今教わった道をおもいっきり無視して進んでやればおばちゃんものっそいびびるんじゃないか?ここの道をまっすぐ、っていうかまるっきり逆に行ってやろううか?それも、とびっきりの極上の笑顔でだ。まるで穢れをしらない赤子のような笑みで、おばちゃんに付け入る隙をあたえないのだ。おばちゃんのあっけにとられた顔が目に浮かぶぜ・・・。どうする?!やるか?!いーや・・・うらぎれない!このおばちゃんの庭を美しく守ろう、規律を正しく家を守ろう、そして夫の帰りを待とう、あたたかい夕食を用意して・・・という草むしりを妨げてまで道を聞いておいて、それを無視するなんて・・・俺にはできない!・・・けど・・・やっぱやりたい!ぜったいおもしろいし、それでこそ俺!ビバ俺!ナイス俺!あーけど、ほんとそれって自己慢な!俺だけ楽しいのな!カメラでも回ってればちょっとしたコントとコントの間を埋めるくらいのショートコント、ごっつでいえば板尾係長くらいの役割は持てるのに。いや、板尾には勝てないな。あいつは最強だ。尊敬する。昨日だってネットでシンガー板尾を見たばっかだ。あれは歴史的名作だよ・・・日本が滅びてもあれは滅びないでほしい・・・。って、板尾なんかどーでもいいし。どーしよかなー)」


無理でした。